伊坂幸太郎「砂漠」レビュー

ネタバレしない程度の「砂漠」レビュー

「学生が本気を出せば、砂漠にも雪を降らせることができるんですよ」
今回、読了した本の1フレーズです。

これはタイトルと物語とを結ぶ重要なフレーズで、私が心に最も残ったフレーズでもあります。
主人公はいたって普通な、どこにでもいる大学生です。
しかしそれが良い所で多くの読者が主人公に自分を重ね合わせられたのではないでしょうか?

最初に感情をあまり表さなかった主人公ですが、
色々な個性を持った4人の友人との出会いによって、徐々に感情を持つようになります。

チャラい少年、超能力が使える少女、学年随一の美少女、
そして独特の感性を持つ少年。彼らは、大学生活でそれぞれの物語を経て、
入学時と卒業時には全くの別人と思えるほどに成長していきます。
(ちなみに名前は東西南北に由来した名前となっています)

大学生活で、ここまでたくさんのハプニングが起これば、
それは性格も変化がありますよね!と思わせてくれる一冊です。

 

こんな人に読んで欲しい一冊

 

現大学生と新入社員、新入社員を部下に持つ上司の方、おススメです!

現大学生は、自分と全く違った価値観や考えを持つ登場人物がいるため、
こんな大学生活があるのか、こんな考えがあるのかと新しい発見があると思います。

また新入社員の方は「大学時代は何をしていました?」
こういった質問を受けた人、多いのではないでしょうか。
もちろん自分が入った学部での事を第一に語りますが、
学部以外のエピソードもその後、必ずと言っていいほど聞かれます。

少なくとも私は会社の先輩や同期、知り合った友人にはよく聞かれました。
ちなみに、私は特に何もしていなかったといつも答えています 笑
本当に何もしていなかった訳でなく、
友達と飲みに行ったり、旅行したり、アルバイトしたり。
サークルやもちろん勉強もそれなりにしていましたが、
他人に自慢できるエピソードで、面白可笑しく語れるものは、全然ありませんでした苦笑

そのような時に他の大学生はどういったエピソードがあるのか気になりませんか?
さすがに、「砂漠」に出てくる登場人物のようなエピソードを持つ方はなかなかいませんが
このレベルのエピソードがあれば面白いですよね!

また新入社員の上司の方は、部下が何を考えているのかわからない、という
悩みはあると思います。
そんな悩みはおそらくこの本で解決すると思います。
現代の学生は何を考えているか、是非この機会に考えてみてはいかがでしょうか。

 

他人の大学生活が気になる方へ

人生は1度きり。
よくCMや広告で使われるキャッチフレーズです。
私は、ふと他の大学生がどんな1度きりの人生を歩んだのか気になる時があります。
よく友達と大学時代のことを語り合うと、それなりにどんな事をしたかは聞けますが、
ほぼ断片的で、4年間丸々こんなことがあって、この時はこんな心情でという具体的なシーンが出てきません。

私がその時毎回思うのが、大学時代にもっと違う道を歩んでみたかったなということです。
先程も出ましたが、それでも「人生は一度きり」です。

じゃあどうやって、大学時代のそれも波乱万丈としたストーリーを味わえるのか?
答えは簡単です。「本を読むこと」
読者は本の中の主人公の心情や歩みを一緒に寄り添うことができ、物語にはもちろん、起承転結があるからです。

伊坂幸太郎とは

千葉県松戸市出身。東北大学法学部卒業。宮城県仙台市在住。

大学卒業後、システムエンジニアとして働くかたわら文学賞に応募。

2000年『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビューをしました。
2002年の『ラッシュライフ』出版
2003年の『重力ピエロ』出版
2003年『重力ピエロ』出版
2004年『チルドレン』『グラスホッパー』出版
2005年『死神の精度』出版
2006年『砂漠』出版
2008年『ゴールデンスランバー』出版

 

伊坂ワールドではふせんが随所に貼りめぐらされており、
何回読んでも楽しめる作品が非常に多い。

 

まとめ

 

伊坂幸太郎さんは非常に読みやすく、
普段本を読まない方でも気軽に読めるのが伊坂さんの良い所なのではないでしょうか。
テンポの良さや読了後のすがすがしさは、私はとても好きです。
また、青春小説はどれも群を抜いており、
毎回楽しみにしております。
この機に読んでみてはいかがでしょうか。

 

 

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